夫婦でそろって出席するとき

2011.05.11

結婚衣装で、新婦が文金高島田に打掛姿の正装なら、新郎はモーニングやタキシードにすべきで、背広姿ではつり合いがとれません。これと同様に、夫婦で招待されて披露宴などに出席するときは、夫婦一対としての服装の格を考え、夫が会社から直行しての、ダークスーツなら、妻もそれと同格の訪問着程度がふさわしいのです。ただし、既婚婦人の第一礼装は黒留袖ですから、妻が留袖の正装であれば、夫も紋付袴か、洋服ならばモーニングやタキシードです。年始まわりなどでも、夫がふだんの背広姿なのに、妻だけが第一級の盛装ではチグハグです。夫が礼装でなくても妻が威儀を正したい場合は、帯か小ものを正装用に近いものにすることです。また、ある結婚披露宴でのことです。客のなかに、金銀の箔をおいた三つ重ね五つ紋の、しぼりのこのうえもない大振袖を着ているお嬢さんの姿がひときわ目立っていました。ところが、お色なおしを終えて出てきた花嫁は、中振袖なのです。清楚な色柄で、花嫁の若さと清純さをそのまま表現したようなたいへん好ましい衣装でしたが、それをしのぐしぼり大振袖の招待客がいたために、花嫁の衣装が、なにかお気の毒に思えて仕方ありませんでした。未婚女性の正式礼装は色振袖です。しかし結婚披露宴に招かれた場合は、第一級の正装は花嫁にまかせて、ややひかえめにするほうが礼儀にかなっています。