ラングランの「恒久教育」

2011.04.06

ラングランの「恒久教育」は、ユネスコでは生涯教育(lifelongeducation)となっているが、ここで主となる考えは、人間の一生涯にわたる教育という時間軸に沿った垂直的な次元と、個人および社会全体にわたる空間的な水平的な次元とが統合された教育という考えが、生涯教育の原理であるということである。人間は、児童期から青年期までの学校教育が終了した時点でその成長を終えるものではなく、成人期・成熟期を迎えてもなお、家庭や地域など社会のあらゆる場面で学んでいくものであることをあらわしたものである。70年代になると、ハッチンズ(R.M.Hutchins1899〜1977)の唱えた学習社会論の考えを受け、72年にユネスコの教育開発国際委員会は『未来の学習』(LearningtoBe)という報告書(フォールが委員長となってまとめたものなので『フォール報告書』ともいわれる)を発表した。そこでは、「財産、知識、社会的地位、権力などを所有することに専念する〈持つ様式〉」の学習(learntohave)ではなく、「自己の能力を能動的に発揮し生きることの喜びを確信できるようなくある様式〉」の学習(learntobe)が学習の目的であるとして、学習社会という考え方がこれからの社会の基本的な概念として浸透するように、教育を見直していくべきだとの見解が述べられている。
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